フジテレビが設置した第三者委員会。その委員長を務めたのが、弁護士・竹内朗さんです。
「誰?」「信頼できるの?」と気になった人も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな竹内朗さんの学歴・経歴から、中居正広さんとの問題にどう関わったのかまで、わかりやすく解説していきます。
しかも、彼はただの弁護士ではありません。NHKや女子医大の不正調査を担った“企業危機管理のプロ”でもあるんです。
企業の信頼を取り戻すには、どんな人が、どう調査するかが重要ですよね。
竹内朗委員長の経歴と学歴は?
竹内朗(たけうちあきら)さんは、企業不祥事の調査を数多く手がけてきた、実力派の弁護士です。
出身高校は東京都新宿区にある海城高校。偏差値は70を超える難関校で、東大や早慶への進学実績も豊富な中高一貫の進学校です。
その後、早稲田大学の法学部に進学。1990年に卒業し、1994年には最高裁判所の司法研修所に入所。第48期の司法修習を修了後、1996年に弁護士登録を果たしています。
早稲田法学部といえば、日本の法曹界でも一目置かれる存在。竹内さんはこの時期に、実務に強い法律家としての基盤を築きました。
その後は国内法律事務所や証券会社の法務部で実務経験を積み、2010年には「プロアクト法律事務所」を設立。危機管理や企業法務を専門とし、数々の難案件に対応してきました。
私はシステムエンジニアとして、竹内さんの経歴には強く共感する部分があります。
というのも、社内の不正対応や情報漏洩の調査など、技術者として法律家と協力する機会が増えてきたからです。表面的なルールだけでは対応できない場面で、論理と実務のバランスが求められる——その重要性を実感しています。
竹内さんは、まさにその両面に長けたプロフェッショナル。単に知識があるだけでなく、現場感覚も備えている人物だからこそ、フジテレビの第三者委員会の委員長として選ばれたのでしょう。
中居問題と第三者委員会の関係とは?
フジテレビに設置された第三者委員会は、元タレントの中居正広さんを巡るトラブルの実態を調査するために立ち上げられました。
竹内朗さんが委員長を務めたこの委員会は、企業としての透明性と信頼性を問われる極めて重要な役割を担っていたのです。
ここでは、委員会が設置された背景と、問題の核心である中居さんと女子アナの間で何が起きたのかを、時系列で整理していきます。
事実関係を知ることで、なぜ竹内さんがこの調査に選ばれたのかが見えてきますよ。
フジテレビの第三者委員会が発足した背景
竹内朗さんが委員長を務めた第三者委員会は、2025年初頭にフジ・メディア・ホールディングスによって設置されました。
きっかけは、中居正広さんとフジテレビの女子アナウンサーとの間に起きたトラブル報道です。
一部の報道によれば、食事会の場で不適切な行為があり、その後、女子アナ側が精神的なダメージを負ったとの情報も出回りました。
フジテレビは当初、社員の関与を否定していましたが、現役アナウンサーの証言や追加の報道により、状況は一変します。
社会的な信頼が揺らぎ始めたことを受け、企業としての説明責任を果たすため、独立性と専門性を備えた外部委員会が必要となったのです。
このような文脈の中で、過去にも数々の不祥事調査を担ってきた竹内朗さんに白羽の矢が立ちました。
私も会社で内部調査に関わったことがありますが、外部の専門家を入れたときの空気の変わり方は大きいです。やはり、「第三者」が入ることで、社内に緊張感と透明性が生まれるんですよね。
こうした背景を踏まえると、フジテレビが委員会を通じて信頼回復を目指したのは、ごく自然な流れだったと思います。
次は、実際に調査の対象となった中居さんと女子アナのやりとり、その経緯を見ていきましょう。
調査対象となった女子アナとの問題の経緯
調査の中心となったのは、中居正広さんと元フジテレビ女子アナウンサーとの関係です。
報道によると、2024年末ごろ、フジテレビ社員が中居さんと女子アナの食事会をセッティング。その場で、女子アナが不快な思いをしたとされる出来事が発生しました。
当初は詳細が不明でしたが、その後、女子アナ側がPTSDを発症したとする証言が出るなど、事態は深刻化します。
フジテレビ側は当初、公式には関与を否定していましたが、追加取材や関係者の証言により、調査の必要性が強く求められるようになりました。
竹内朗さん率いる委員会は、関係者からのヒアリングや証拠資料の精査を進め、2025年3月末に報告書を公表しました。
報告書では、「社内にセクハラに寛容な体質がある」との指摘がなされ、具体的に中居さんによる行為についても一定の問題があったと結論づけられています。
一方で、中居さん側は強く反発し、「到底承服できない」として、音声データの開示などを求めているのが現状です。
筆者自身も、企業内の聞き取り調査に協力した経験がありますが、こうした問題は言葉一つ、態度一つで捉え方が大きく変わります。
だからこそ、今回のように専門家が多角的に判断する仕組みは不可欠だと思います。
竹内朗弁護士の過去の不正調査実績
竹内朗さんは、フジテレビの調査だけでなく、これまでにも数々の不祥事調査を担当してきた実績があります。
企業の不正やトラブルが発覚したとき、どれだけ冷静に、そして正確に事実を見極められるかが問われる中で、彼の経験は非常に信頼に値するものです。
ここでは、特に注目された2つの事例を紹介しながら、竹内さんの調査手法とその信頼性について見ていきます。
NHK職員のインサイダー取引を暴いた手腕
竹内朗さんが調査に関わった代表的な事例のひとつが、NHK職員による株のインサイダー取引問題です。
この事件では、NHK内部の情報を利用して株取引を行った職員がいたことが問題となりました。
竹内さんは、第三者委員会の一員として、NHK全職員約1万3000人を対象に調査を行いました。
聞き取りや内部資料の分析に加えて、行動履歴や通信記録まで詳細に確認し、不正の実態を明らかにしています。
このような大規模な調査をまとめあげた手腕は、まさに圧巻と言えるでしょう。
筆者のようなシステムエンジニアとして内部ログを扱う立場から見ても、これだけの人数を対象に調査を実施するのは相当な作業量です。
しかも、ただデータを集めるだけでなく、そこから意味を読み取る「分析力」が求められる。
実際、私も過去に不正アクセスの解析を任されたことがありましたが、誰が・いつ・何を・なぜやったのかを特定するのは本当に骨が折れます。
そう考えると、竹内さんのように「広く、深く」調査できる力を持つ弁護士は、企業にとって非常に貴重な存在です。
次は、社会的にも大きな話題となった東京女子医大の不祥事について紹介します。
東京女子医大や東芝など企業不祥事の実績
竹内朗さんが関わってきた不祥事は、NHK以外にも多岐にわたります。
たとえば、東京女子医科大学の前理事長に関する背任疑惑や、東芝の不正会計問題など。どれも世間の注目を集めた重大案件です。
東京女子医大の調査では、医療機関という特殊な現場の中で、権力の乱用や情報の隠蔽といったデリケートな問題に踏み込む必要がありました。
こうした調査は、単なる法律知識だけでは務まりません。業界特有の事情や、現場の声に耳を傾けるバランス感覚が求められます。
さらに、竹内さんは富士ゼロックスやDeNA、三菱自動車、関西電力などの調査でも実績を残しており、その多くが報告書として公表されています。
企業の監査に携わる人間にとって、こうした報告書は「実務の教科書」でもあります。
なぜなら、どんな視点でリスクを捉え、どこまで掘り下げるかという観点が詰まっているからです。
竹内さんの名前が調査報告に載っているだけで、「これはちゃんと見てるな」と感じるほどの信頼感があります。
では次に、そんな竹内朗さん自身がどのように評価されているのか、弁護士としての信頼性と評判について見ていきましょう。
弁護士としての信頼性と評判は?
不正調査を任される弁護士には、専門知識だけでなく、信頼される人柄と判断力が求められます。
竹内朗さんが長年にわたり数々の企業不祥事に関わってこられたのは、その信頼性が高く評価されているからに他なりません。
ここでは、竹内さんがどんなスキルや姿勢で信頼を得ているのか、そして評価されているポイントを紹介します。
企業法務と危機管理のプロフェッショナル
竹内朗さんは、企業法務と危機管理の分野において非常に高い評価を受けています。
特に、問題が起こったあとにどう対処するかだけでなく、問題が起こる前にどう備えるか——つまり予防の観点からも企業に貢献している点が強みです。
プロアクト法律事務所を設立した際も、その理念に「proactive(先回りして対応する)」という考えを込めているんですよ。
また、竹内さんは公認不正検査士(CFE)の資格を持っており、不正の兆候を見抜く力にも長けています。
社外監査役や外部委員なども多数歴任し、法務・監査・ガバナンスの分野において幅広く活動されています。
私は過去に会社で、不正アクセスや情報漏洩のリスク管理に関わってきましたが、リスクの「芽」を早期に発見してくれる法務担当がいると、こちらもとても助かるんです。
「問題が起こってから対処する」では遅い。それを理解している法務担当がいるだけで、現場は安心できます。
竹内さんのような人が企業に関わっているだけで、内部の人間はかなり心強いと思いますね。
次に、そうした信頼がどのように評価されているのか、外部からの評判を見ていきましょう。
クライアント評価・CFE資格取得の信頼性
竹内朗さんは、実際に仕事を依頼した企業やクライアントからも高い評価を受けています。
特に注目されているのは、調査能力の「粘り強さ」と「丁寧さ」です。
ヒアリングでは、相手にプレッシャーをかけすぎず、それでいて必要な事実はきちんと引き出す。そのバランス感覚が抜群なんです。
また、資料の読み込みに関しても徹底しており、わずかな矛盾も見逃さない姿勢が信頼を集めています。
これは、システムエンジニアである私にも通じるところがあると感じました。
ログや通信履歴を追う際、ほんの一行の異常に気づけるかどうかで結果が大きく変わるんです。そこで「違和感を見逃さない目」を持っている人は、本当に頼りになります。
さらに、竹内さんが持つCFE(公認不正検査士)の資格は、国際的にも信頼性の高い資格です。会計不正や内部統制の欠陥に対する知見を証明するもので、日本でこの資格を持っている弁護士はまだ少数派です。
そんな竹内さんだからこそ、大企業が信頼して調査を任せるのも納得です。
次は、竹内さんが委員長を務めたフジテレビの調査が、企業の信頼性回復にどうつながるのかを考えてみましょう。
フジテレビの信頼性は回復できる?
フジテレビは、今回の中居正広さんに関する一連の問題で、その信頼性が大きく揺らぎました。
しかし、竹内朗さんを委員長とする第三者委員会の設置と報告は、再び視聴者やスポンサーからの信頼を取り戻すための第一歩だったとも言えます。
ここでは、委員会の報告後の反響や中居さん側の対応、そしてフジテレビが今後取るべき道筋について見ていきましょう。
委員会報告に対する中居側の反論とは
2025年3月末、竹内朗さん率いる第三者委員会は、調査結果を報告書として公表しました。
報告書では、女子アナに対する不適切な言動があった可能性を示唆し、社内に「セクハラに寛容な企業体質」が存在していたことも指摘されています。
この結果に対して、中居正広さんの代理人はすぐに反応を示しました。
「到底承服できない」との強い表現で委員会の判断に反発し、本人の音声データやヒアリング記録の開示を求めるなど、追加の説明を要求しています。
この対立は、単なる芸能人のトラブルにとどまらず、メディア企業のガバナンスが社会にどう見られるかという問題にまで広がっていると感じます。
私も社内トラブルのIT調査で、当事者が納得しないケースに何度も立ち会ってきました。
調査がどれだけ公正に行われていても、相手が「納得していない」と感じれば、それは「信頼されていない」ことと同じなんです。
だからこそ、説明責任や情報開示の在り方は、今後のフジテレビにとっても非常に大きな課題だと感じます。
次に、今回の調査を通じて、フジテレビがどう変わっていくべきかを考えてみましょう。
竹内朗委員長が果たす役割と今後の注目点
今回の調査は、問題を表に出すだけではなく、「組織として何を変えるべきか」という問いを社会に突きつけました。
竹内朗さんが委員長を務めたことで、調査そのものには一定の信頼性が担保されたと言えるでしょう。
今後の注目点は、フジテレビが委員会の指摘をどこまで実行に移すかです。
委員会がどれだけ優れた報告書を出しても、それが実際の社内改革につながらなければ、信頼回復には至りません。
これは企業のシステム監査でもよくある話で、「リスクを見つけた後、どう改善するか」が一番難しいんです。
私が過去に携わったあるプロジェクトでも、報告書だけ作って終わりというケースがありました。
それでは何も変わらない。むしろ「対応してるフリ」をしているように見えて、逆効果なんですよね。
今回の件で、フジテレビが本当に変わるつもりなら、外部の目を取り入れ続ける仕組みや、社内の意識改革が欠かせません。
そして、それを見守る私たちにも、企業の姿勢をしっかり評価する視点が求められているのではないでしょうか。
よくある疑問Q&A
Q: 竹内朗さんの学歴は?どんな学校を出ているの?
A: 竹内朗さんは、東京都の進学校・海城高校を卒業後、早稲田大学の法学部に進学しています。どちらも全国的に難関とされる学校で、法律家としての素地をしっかり築かれた経歴です。
Q: フジテレビの第三者委員会はどんな目的で作られたの?
A: フジテレビは、中居正広さんと女子アナのトラブル報道を受けて、問題の事実関係を明らかにし、企業としての信頼を回復するために第三者委員会を設置しました。外部からの視点で調査することで、公平性と透明性を担保する狙いがあります。
Q: 委員会の報告内容に対して、中居さん側はどう反応したの?
A: 中居さんの代理人は、委員会の報告書に対し「到底承服できない」と強く反発し、証拠資料の開示を求めています。特に、本人の音声データやヒアリングの記録について、再提出を要求している状態です。
Q: 竹内朗さんはどんな企業不祥事を担当してきたの?
A: NHKの職員による株取引問題や、東京女子医大の背任疑惑、富士ゼロックスや関西電力の不正案件など、社会的に注目された調査を数多く担当しています。企業の内部から徹底的に実態を掘り下げる調査スタイルが特徴です。
Q: フジテレビの信頼は回復できそう?
A: 委員会による調査は信頼回復の第一歩ではありますが、本当の意味で信頼を取り戻すには、報告内容に沿った社内改革が必要です。竹内朗さんのような信頼できる人物を委員長に据えたことは好材料ですが、今後の対応が重要になります。
まとめ
今回の記事ではこんなことを書きました。以下に要点をまとめます。
- 竹内朗さんは海城高校・早稲田大学法学部出身のエリート弁護士
- フジテレビ第三者委員会の委員長として中居正広さん関連の調査を担当
- NHKや東京女子医大など、数々の不正調査の実績あり
- 法務と危機管理の専門家として信頼性が高い
- 委員会報告に対する中居さん側の反発が続いており、今後の展開に注目
竹内朗さんのキャリアや手腕を見ると、ただの「有名弁護士」ではなく、実務と信頼のバランスを持つプロフェッショナルであることがわかりますね。
フジテレビの信頼回復は一筋縄ではいきませんが、こうした人物が調査に関わっていることは、少なくとも真剣に向き合おうとしている証拠だと思います。
この記事をきっかけに、報道の裏側や調査の信頼性について、少しでも関心を持ってもらえたら嬉しいです。